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任意保険の相場はいくら?補償内容に応じて賢く加入しよう

車を運転する以上、万が一に備えて自動車保険には加入しておかなければなりません。自動車保険には自賠責保険と任意保険の2種類があり、そのうち加入が義務付けられている自賠責保険は補償内容が決まっており最低限の保証しか担保されていません。一方で補償内容を自由に選べ、手厚い補償を得られるのが任意保険です。

ただし、任意保険はプランの内容が幅広く、どのような補償を選べばいいのか迷う人も少なくありません。今回は、任意保険への加入を考える人に向けて、賢い入り方や補償を選ぶポイントについて解説します。

任意保険の保険料、相場はいくら? 

保険の加入を考えるとき、多くの人にとって気になるのが保険料です。任意保険の相場は年間3~7万円程度ですが、場合によっては年間で10万円を超えることもあります。相場に幅があるので戸惑うかもしれませんが、そうした違いが出るのは補償内容や自動車保険の仕組みによるものであることを理解しておくと良いでしょう。具体的に、保険料に影響する2つのポイントを見てみましょう。

1.任意保険の補償内容

自賠責保険は、最低限の内容しか保証されていません。しかし、任意保険は補償のバリエーションが多彩で、内容や対象、範囲等によって保険料が変化します。予算やニーズに応じて補償内容をカスタマイズできるというメリットがありますが、一方で膨大な選択肢から自分に合った保険を探すのが難しいという難点があります。

2.自動車保険の仕組み

自動車保険の保険料は、運転者の運転経歴や年齢、車の種類によって異なります。事故歴などに応じて変わる「等級」や「型式クラス」などが厳密に定められているため、どのような場合に保険料が変わるのか理解しておくとよいでしょう。

上記を理解することで、任意保険を選ぶ際の判断材料としても役立ちます。補償内容を知ることで欲しい補償を得られ、自動車保険の仕組みを知ることで保険料の目安が見えてくるでしょう。

任意保険の賢い入り方

賢く任意保険に入るポイントは、ニーズに合った補償内容を選ぶこと。より良い選択をするための知識として、具体的な補償内容と特約について確認してみましょう。

自賠責保険をベースにして任意保険がある

任意保険への加入を考える前に、まずは自賠責保険について理解しておくことが大切です。強制加入の自賠責保険は一般的に車検時にまとめて支払います。何度もお伝えしている通り、自賠責保険はあくまでも限定された範囲に対応するもので、場合によっては必要な賠償額に届かない可能性があります。そうした自賠責保険の不足部分を補うのが、任意保険です。

例えば、傷害事故を起こした場合、自賠責保険の限度額は120万円となっています。もし、その事故で被害者に対して120万円以上の賠償責任を負ったとき、120万円までは自賠責保険から補償を受けられますが、それ以上は基本的に自己負担となります。しかし、任意保険に加入していれば、120万円を超える部分を任意保険でカバーできるというわけです。

任意保険を考えるうえで、まずは以下のような自賠責保険の補償範囲を理解しておきましょう。

【自賠責保険の対象】

  • 加害者が被害者に対して負う最低限の経済的負担を補償
  • 対人事故のみが対象で、対物、自損事故は対象外

【自賠責保険の範囲】

逸失利益や慰謝料は事故の状況によっては高額になることがあります。逸失利益とは、事故や障害がなければ得られたとされる利益のことで、これから存分に働くはずだった若い人や、すでに多くの年収を得ているような人が被害者になると高額になりがちです。また、相手側車両に高級な積み荷があった場合も賠償額が高くなるでしょう。現実に人身事故や対物事故において被害総額が数億円と認定された判例は複数あります。自賠責保険だけではそうした高額賠償への対応が難しいものです。万が一を考えると任意保険の加入は欠かせません。

任意保険の補償内容を知っておこう

改めて、任意保険の補償内容を見てみましょう。任意保険は「相手方への補償」「自分や同乗者への補償」「自分の車の補償」の大きく3つに分けられます。

1:相手方への補償

  • 対人補償
    事故により他人を死傷させ、損害賠償責任を負った場合を補償。「無制限」の補償をつけるのが推奨されています。
  • 対物補償
    ほかの車や建物、壁など他人の財物に損害を与えてしまい、法律上の損害賠償責任を負った場合を補償。対人補償と同じ「無制限」の補償が推奨されています。

2:自分や同乗者への補償

  • 人身傷害
    運転者や同乗者が事故により死傷した場合に、その治療費用や休業損害などを補償。運転中の事故だけでなく歩行中や自転車に乗っているときの自動車事故まで保障範囲を広げられるタイプもあります。保険金額も複数のプランから任意に選ぶことができます。
  • 搭乗者傷害
    車の事故で運転者や同乗者が死傷した際に、保険金を受け取ることができる補償。上記の人身傷害補償保険は治療費用や休業損害など、実際にかかった損害に応じて保険金を受け取ります。こちらの搭乗者傷害は入通院日数やケガの症状に応じて、契約時に定めた一定の額を受け取る仕組みです。

両者は似た性質ですので「人身傷害補償特約」が基本保障で「搭乗者傷害保険」が特約扱いのケースもあります。遠距離ドライブによく行く人や、友人を乗せる機会が多い人などは「人身傷害の保険金額を高めに設定」「人身傷害と搭乗者傷害の双方を契約」などの方法で万が一に備えるといいでしょう。

3:自分の車の補償

  • 車両保険
    契約した車が、衝突、接触、盗難などの事故により損害を被った場合に、その損害を補償するもの。幅広く補償するタイプと、補償範囲を絞ったタイプがあるためニーズに合わせて選択します。また、車両保険適用時の自己負担額である「免責金額」も、いくつかのプランから選べるのが一般的です。基本的に、車両保険は契約時に設定した「保険金額」が補償上限です。

なお、車両保険が不要と考えるときは、車両保険そのものを付帯しないことも可能です。新車のうちは車両保険を付け、買い替えを検討する頃には車両保険を外す、といった使い方もいいでしょう。

任意保険の特約は必要に応じて付帯しよう 

任意保険には様々な特約があります。特約とは、基本補償に加えてオプションとして契約する内容です。いくつか例を紹介します。

  • 車内の身の回り品の補償……事故により車内に積載中のモノに生じた損傷を補償する
  • 新車買替特約……車が大きな損傷を受けた場合に、新車の買替費用等を補償する。契約時に設定した新車価格相当額が上限
  • 弁護士補償……事故の相手方との交渉や訴訟で必要となる弁護士費用を補償する。
  • 地震、噴火、津波危険特約…車両保険では補償されない地震・噴火・津波による損害を補償する

特約は増やせば増やすだけ補償が手厚くなります。しかし、すべてを付帯していると保険料が膨らんでしまう可能性があります。内容をよく理解し、「こういった事態に陥る可能性はどのくらいある? 」という視点も含めて検討することが大切です。最終的に、本当に必要だと思えた内容を付帯しましょう。

任意保険の保険料が変わるポイント

任意保険では仕組み上、保険料が変わるポイントがあります。ここでは特に「等級」と「型式別料率クラス」について解説します。

等級による保険料の変化

等級とは事故の内容や回数に応じて段階的に設定された基準で、等級に応じて保険料が増えたり減ったりします。等級は1等級から20等級まであり、1~3等級までは保険料が割り増しされます。逆に4~20等級は割り引となり、数が大きいほど割引率は大きくなるのが特徴です。

同じ等級のうちでも「無事故」と「事故有」の人は区別されており、前者の方が割引率は高くなります。一度事故を起こすと3年間は「事故有」に区分されることになるため注意しましょう。

等級は、任意保険契約の更新手続きごとのタイミングで変わります。任意保険は通常1年契約になるため、1年間無事故なら翌年等級が上がり、逆に事故を起こして保険金を受け取ると等級が下がります。1事故につき3等級下がるので保険料への影響は大きいものです。

ただし、人身傷害補償や搭乗者傷害補償などには保険金を受け取っても等級が下がらない「ノーカウント事故」もあります。ノーカウント事故の対象は保険会社ごとに異なるため、事前に確認しておくと良いでしょう。

車の型式による保険料の変化

1年間無事故で等級が上がったはずなのに、保険料が高くなるケースがあります。その理由は、乗っている車にあります。というのも、運転者の属性によらず、車の「型式(かたしき)」によっても保険料が変化するからです。

一般に「型式別料率クラス」と呼ばれる仕組みで、型式全体の1年間の事故実績で事故が「多い」「少ない」を判断し、全17段階のうちいずれかのクラスに決定されます。乗っている車の型式全体で事故が多いと「型式別料率クラス」が下がり保険料に影響します。

2020年1月には軽自動車でも型式別料率クラスが導入されました。それまでは一律であった料率が、型式ごとに3クラスに分類されます。そのため、今後は軽自動車の保険料が上がる可能性があるでしょう。

カーリースなら任意保険も定額

近年は車を購入するだけではなく、カーリースを利用する人もいます。所有にこだわらず、いつでも新車に乗り換えたい人や、車の維持にかかる費用を一定にしたい人にぴったりな車の利用方法です。ただし、カーリースを利用する場合でも、基本的には任意保険は自身で加入を検討する必要があります。

一般的なカーリースでは毎月のリース料に車両代金や自動車税、車検代のほか、自賠責保険の保険料も含まれます。任意保険については、自分で加入するか、希望によって任意保険を合わせたプランを組むことも可能な場合もあります。自動車保険の更新は年に1回で、「更新のお知らせが来て、慌てて保険料を準備した」といったケースもあるかもしれません。その点、カーリースの任意保険付きプランなら、毎月の使用料に分割して含まれるので、手続きを忘れる心配はありません。

さらにメンテナンス込みのワイドなプランなら、車の維持にかかる費用のほとんどを毎月定額のリース料金でまかなえます。任意保険をはじめとする突発的な出費が気になる人はカーリースで支出の均一化を実現させてみてはいかがでしょう。

任意保険は補償内容と保険料のバランスをとろう

任意保険への加入を考えるときは、保険内容を確認することからはじめてみましょう。内容を詳しく確認することで、補償内容と保険料のバランスが取りやすくなります。保険料が変わる仕組みについても理解しておくと、保険料を調整するのに役立ちます。任意保険を知り、自分に合ったプランで納得できるカーライフを過ごしましょう。

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